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グレーゾーン金利

平成18年に、第165回臨時国会において近年問題視されている多重債務問題に対し、貸金業のあり方を抜本的に見直すため、「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案」が可決・成立し、12月20日に公布されました。今回の法改正の大きな内訳は、「貸金業者への規制」「借り過ぎ・貸し過ぎの防止策」「上限金利を引き下げ」の3点です。

この法案が交付されてから、『平成19年○月○日の借入分より、金利を○%に引き下げます』というような案内が届くようになりました。これは「上限金利の引き下げ」への対応で、これまで「グレーゾーン」と呼ばれる金利の撤廃が始まったのです。では、「グレーゾーン金利」とはどのような仕組みなのでしょうか。

<グレーゾーン金利とは>
貸金業者への金利規制には、「利息制限法」と「出資法」があります。「利息制限法」では、民事上有効とされる上限金利が定められており、元本10万円未満20%、10万円以上100万円未満18%、100万円以上は15%となります。もう一つの「出資法」では、金利は年29.2%を上限とする事が定められています。

二つの法律の違いは、「出資法」に違反をすると刑事罰の対象となりますが、「利息制限法」では、刑事罰の対象にはならない点です。同じ30万円を借りても「利息制限法」では18%の金利ですが、「出資法」では年29.2%までが認められています。貸金業者は、18%を超えた金利を設定しても刑事罰の対象にはなりませんが、29.2%を超えると「出資法」違反で刑事罰が適応されてしまいます。

処罰の対象有無に関わらず、「利息制限法」で上限金利は決まっているじゃないかと思うのは、当然のことです。ここに、もう一つ資金業規制法が存在するのです。貸金業規制法43条「みなし弁済」制度です。これは、「一定の条件に当てはまる場合には、利息制限法を超える利息を定めてもよい」という規定です。

つまり、「上限を超えていても、法によって認められている部分」が出来上がる訳です。つまり、グレーゾーンとは、「出資法」と「みなし弁済」制度という抜け穴のためにあるようでないような「利息制限法」によって挟まれた金利の幅を指します。

<グレーゾーン金利に対する動き>
では、実際に、今回の貸金業法改正はどのようになったのでしょうか。まず、「みなし弁済規定」が撤廃されるとともに、出資法における上限金利を20%に引き下げることによって、グレーゾーン金利が消えることになります。ただし、この改正法の施行は公布からおよそ3年を目途とされています。

今回の法の改正に対し、「払いすぎた金利(グレーゾーン金利の部分)を取り戻そう」という動きも世間では活発になっているようです。ですが、あくまでこれまでは、「みなし弁済」制度という法律が存在しているわけですから、そう簡単にグレーゾーン金利部分の全額を取り戻せる訳でもありません。

よほどの悪質な貸金業者でないかぎり、貸主である貸金業者と借手である私達の間には契約書が交わされているからです。それでも、なお、グレーゾーン金利部分を取り戻したい方は一度弁護士などに相談してみるといいでしょう。

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